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地震に備えるアルミブランケットの効果と使い方|寒さ・蒸れを防ぐコツも解説

アルミブランケットは、薄くて軽く、コンパクトに収納できる防寒用品です。エマージェンシーシート、サバイバルシート、防寒シートなどの名称でも販売されており、防災持ち出し袋へ入れやすいのが特徴です。

地震による停電で暖房を使えなくなった場合や、寒い屋外・避難所で長時間過ごす場合に、風を遮り、体から逃げる熱を抑えるために使います。

ただし、アルミブランケット自体が発熱するわけではありません。衣類や毛布の代わりとして単独で使うよりも、乾いた服や毛布と組み合わせ、体温を逃がさないように使うことが大切です。

この記事では、アルミブランケットの効果や正しい使い方、結露・蒸れ・音への対処法、選び方を解説します。

目次

アルミブランケットとは

アルミブランケットとは、ポリエチレンなどの薄いフィルムへアルミニウムを蒸着したシート状の防寒用品です。

一般的な毛布のような厚みやクッション性はありませんが、折りたたむと手のひらに収まるほど小さくなり、重さも抑えられます。

そのため、次のような場所へ備えやすいのがメリットです。

  • 防災持ち出し袋
  • 通勤・通学用バッグ
  • 車の防災用品
  • 職場の備蓄
  • 登山やキャンプ用品
  • 寝室の防災セット

災害用の防寒用品としては、アルミブランケットだけでなく、毛布、寝袋、防寒着、レインウエアなどもあります。

アルミブランケットは、それらを完全に置き換えるものではなく、持ち運びやすい補助的な防寒用品と考えるとよいでしょう。

アルミブランケットに期待できる4つの効果

アルミブランケットには、主に次の効果が期待できます。

体から逃げる熱を抑える

アルミブランケットの表面は、体から放出される熱を反射し、外へ逃げる熱を抑える働きがあります。

体を包むと、シートの内側に温められた空気がとどまりやすくなり、何も掛けていない状態よりも体温を維持しやすくなります。

ただし、アルミブランケットそのものが熱を生み出すわけではありません。体がすでに冷え切っている場合や、衣類がぬれている場合は、シートだけでは十分に温まらないことがあります。

寒さが厳しい場合は、乾いた衣類や毛布を体に掛け、その外側からアルミブランケットで包む方法が効果的です。

風を遮る

薄いアルミブランケットでも、体に巻くことで冷たい風が直接当たるのを防げます。

風がある環境では、体の周囲の暖かい空気が入れ替わり、体温を奪われやすくなります。避難所の出入口付近、屋外、停電中の冷えた室内などでは、防風用のシートとして役立つことがあります。

ただし、強風時にはシートがあおられたり、破れたりする可能性があります。端を体の下へ入れる、テープなどで軽く固定するなど、風で飛ばされないように使いましょう。

雨や地面の湿気を防ぐ

防水性のある製品であれば、雨やぬれた地面から衣類や体を守る補助としても使えます。

例えば、次のような使い方があります。

  • 雨よけとして体を包む
  • ぬれた地面に敷く
  • 荷物の上にかぶせる
  • 簡易的な目隠しにする

ただし、薄い製品は、石や枝、靴などで穴が開きやすいため注意が必要です。地面に敷く場合は、段ボール、新聞紙、マットなどを下に重ねると破れにくくなり、地面からの冷えも軽減できます。

光を反射して居場所を知らせる

アルミブランケットの光沢面は光を反射するため、救助を求める際の目印として利用できる場合があります。

広げて振ったり、日光やライトを反射させたりすることで、離れた場所から見つけてもらいやすくなる可能性があります。赤十字も、反射面を持つエマージェンシーブランケットは、保温や簡易シェルターに加えて合図にも使えると案内しています。

ただし、光の角度や天候によって見え方は変わります。ホイッスルやライトなど、ほかの救助要請用品も併せて準備しておきましょう。

アルミブランケットの正しい使い方

アルミブランケットの効果を引き出すには、単に肩へ掛けるだけでなく、冷気や風が入りにくい状態を作ることが大切です。

首から下を包む

アルミブランケットを広げ、肩から足元まで覆います。

胸元や脇、足元に大きな隙間があると、温められた空気が逃げやすくなります。首まわりを苦しくない程度に閉じ、シートの端を体の下へ入れると、風が入りにくくなります。

ただし、顔や頭まで完全に密閉してはいけません。呼吸を妨げないよう、顔は必ず外へ出して使用してください。

小さな子どもや高齢者、体を自由に動かせない人に使用する場合は、顔を覆っていないか、締め付けすぎていないかを周囲の人が確認しましょう。

服がぬれている場合は先に着替える

汗、雨、雪などで衣類がぬれていると、体の熱が奪われやすくなります。

可能であれば、ぬれた衣類を脱ぎ、乾いた服へ着替えてからアルミブランケットを使用してください。

低体温が疑われる人には、暖かい場所へ移動させ、ぬれた衣類を取り除き、乾いた衣類や毛布でゆっくり温めることが推奨されています。意識がもうろうとしている、震えが止まった、反応が鈍いなどの症状がある場合は、アルミブランケットだけで様子を見ず、救急要請が必要です。

毛布や衣類と重ねて使う

寒さが強い場合は、次の順番で重ねると効果的です。

  1. 乾いた下着や衣類を着る
  2. 毛布やタオルを体に掛ける
  3. その外側からアルミブランケットで包む

毛布や衣類は、繊維の間に暖かい空気を保ちます。アルミブランケットを外側へ重ねることで、その空気や体温が逃げるのを抑えやすくなります。

アルミブランケットだけでは厚みがないため、冷たい床や地面から伝わる冷えを十分に防げません。下には、段ボール、新聞紙、毛布、衣類、レジャーマットなどを敷いてください。

足元まで覆う

上半身だけを包んでも、足元が開いていると冷気が入り込みます。

できるだけ足先まで包み、シートの下端を足の下へ折り込みます。ただし、アルミブランケットを巻いたまま歩くと、足に絡まって転倒するおそれがあります。

移動するときは一度外すか、足元を短く折り、歩行を妨げない状態にしてください。

アルミブランケットの表裏で効果は変わる?

アルミブランケットには、両面が銀色の製品と、銀色と金色などで色が異なる製品があります。

表裏による使い分けは、製品によって異なります。「銀色を内側にすれば保温できる」「金色を外側にすれば目立つ」と説明される製品もありますが、すべての商品に同じルールが当てはまるとは限りません。

購入した製品のパッケージや取扱説明書を確認し、メーカーが指定する向きで使用してください。

両面が同じ素材・仕様の製品では、表裏を区別せず使えることもあります。

向きを覚えにくい場合は、保管袋やパッケージに使い方を書いておくと、災害時にも迷いにくくなります。

アルミブランケットを使う際の注意点

アルミブランケットには便利な面がある一方、蒸れやすさ、音、破れやすさなどの弱点もあります。

内側が結露・蒸れやすい

アルミブランケットは風や水分を通しにくいため、長時間体を包むと、汗や呼気による湿気が内側にたまることがあります。

衣類が湿ると、使用をやめたときに体が冷えやすくなるため、蒸れを感じたら、ときどき胸元を開いて換気してください。

寒いからといって完全に密閉したままにせず、汗をかかない程度に調節することが大切です。

すでに汗を多くかいている場合は、汗を拭き、乾いた衣類へ着替えてから使いましょう。

ガサガサという音が出やすい

薄いアルミブランケットは、体を動かすたびにガサガサと大きな音が出ることがあります。

避難所では、多くの人が同じ空間で休むため、音が本人や周囲の人の睡眠を妨げる可能性があります。

音が気になる場合は、次のような製品を選ぶとよいでしょう。

  • 静音性をうたった製品
  • 厚手のアルミシート
  • 不織布や布を重ねた製品
  • 繰り返し使用できる防寒ポンチョ
  • アルミ加工された寝袋型の製品

購入後に一度広げ、実際に体へ巻いて、音の大きさを確認しておくことをおすすめします。

薄い製品は破れやすい

コンパクトな使い切りタイプは、軽い反面、引っ張ったり尖ったものに触れたりすると破れることがあります。

避難所の床や屋外で使う場合は、石、枝、がれき、靴の金具などに注意してください。

袋から取り出す際も、爪やハサミで傷を付けないようにします。

一度広げると購入時と同じ大きさに折りたたむのが難しい製品もあります。防災用品として保管する前に試しに広げる場合は、別途予備を用意するか、再収納できる袋も準備しておくとよいでしょう。

火気に近づけない

アルミブランケットの多くは、薄い樹脂フィルムを使用しています。

焚き火、ストーブ、コンロ、ろうそくなどの火気に近づけると、変形、溶融、発火につながる可能性があります。

製品ごとに耐熱性は異なるため、取扱説明書を確認し、暖房器具や調理器具から十分に離して使用してください。

アルミという名称でも、金属製の厚い毛布ではありません。

電気設備や電線の近くで使用しない

アルミニウムは電気を通す性質があります。

切れた電線、損傷した電気設備、通電している可能性がある機器の近くでは、アルミブランケットを広げないでください。

強風でシートが飛ばされ、電線や電気設備へ接触する危険もあります。屋外では周囲を確認し、飛ばされないよう注意しましょう。

夏場は熱がこもることがある

アルミブランケットは、防寒目的だけでなく、日差しを反射するための簡易的な日よけとして使われることもあります。

ただし、暑い環境で体を包むと、熱や湿気がこもり、体温が上昇するおそれがあります。

夏場は体へ密着させず、日光を遮るタープや日よけのように使います。風通しを確保し、こまめに水分を取ってください。

体が熱い、めまいがする、頭痛や吐き気がある、反応が鈍いといった場合は、使用を中止し、涼しい場所へ移動して必要な対応を取りましょう。

アルミブランケットは低体温症の治療用品ではない

アルミブランケットは体温低下を抑える補助用品ですが、低体温症を治療するものではありません。

低体温症は、体が作る熱よりも失う熱の方が多くなり、深部体温が低下する状態です。寒い日だけでなく、風や雨、ぬれた衣類、発汗などによっても起こる可能性があります。

次のような症状が見られる場合は注意が必要です。

  • 激しく震えている
  • 手足の動きが鈍い
  • ろれつが回らない
  • 判断力が低下している
  • ぼんやりして反応が遅い
  • 震えが止まった
  • 意識がない
  • 呼吸が遅い、または不規則

本人を暖かい場所へ移し、ぬれた衣類を取り除いて、乾いた衣類や毛布でゆっくり温めます。意識障害などがある場合は、速やかに救急要請してください。

熱い風呂へ入れる、手足を強くこする、熱源を直接肌へ当てるなど、急激に温める方法は避けます。

アルミブランケットの選び方

アルミブランケットを選ぶときは、価格や保温率の表示だけでなく、実際の使用環境を考えましょう。

体を十分に包めるサイズを選ぶ

肩から足先まで包める大きさが必要です。

成人用でも、製品によって幅や長さは異なります。体格の大きい人や、毛布の上から使用する場合は、余裕のあるサイズを選んでください。

家族で共用するのではなく、原則として一人1枚を用意します。

静音性を確認する

避難所や車内での使用を想定する場合は、ガサガサ音を抑えた製品が適しています。

商品説明だけでは分かりにくいこともあるため、購入後に一度広げて確認すると安心です。

音に敏感な子どもや高齢者がいる家庭では、アルミブランケットに加えて、薄手の毛布や静音タイプの防寒シートも備えましょう。

厚みと耐久性を確認する

薄い使い切りタイプは軽量で持ち運びやすい一方、破れやすい傾向があります。

自宅や車へ置く場合は、厚手の製品や、布・不織布を組み合わせた繰り返し使える製品も候補です。

用途に合わせて、次のように分けてもよいでしょう。

使用場所適したタイプ
普段持ち歩くバッグ薄型・軽量タイプ
防災持ち出し袋軽量タイプまたは静音タイプ
自宅の備蓄厚手・繰り返し使用タイプ
寝袋型・厚手タイプ
避難所静音タイプ・ポンチョ型

寝袋型やポンチョ型も検討する

一枚のシート状のほか、袋状になったものや、頭を通して着用するポンチョ型もあります。

寝袋型は、体の周囲に隙間ができにくく、足元まで包みやすいのが特徴です。ポンチョ型は、腕を動かしやすく、座ったまま使用できます。

一方、一般的なシート型は、敷物、目隠し、荷物の雨よけなど、さまざまな用途に使えます。

保管場所や使用する人に合わせて選びましょう。

防災用として準備する際のポイント

アルミブランケットは、一人1枚を目安に準備します。

ただし、寒い地域や冬場の避難を想定する場合は、アルミブランケットだけでなく、次の用品も組み合わせてください。

  • 防寒着
  • 毛布
  • 寝袋
  • 厚手の靴下
  • 帽子
  • 手袋
  • 使い捨てカイロ
  • 雨具
  • 着替え
  • 段ボールやマット

FEMAの緊急用品リストでも、寒冷地では一人ずつ寝袋または暖かい毛布を用意し、必要に応じて寝具を追加するよう案内されています。

アルミブランケットは薄いため、床から伝わる冷えへの対策として、敷物も忘れずに準備しましょう。

購入後に一度使い方を確認する

アルミブランケットは、災害時に初めて開封すると、広げ方や包み方に迷うことがあります。

購入後は、家族で次の点を確認してください。

  • 袋を簡単に開けられるか
  • 体を十分に包めるか
  • 表裏の指定があるか
  • ガサガサ音がどの程度出るか
  • 破れやすくないか
  • 子どもや高齢者が自分で使えるか
  • 使用後に収納できるか

試しに使ったものを再び防災用として保管する場合は、穴や破れがないか確認します。

小さく戻せない場合に備えて、チャック付きの袋などを用意しておくと収納しやすくなります。

まとめ

アルミブランケットは、体から逃げる熱を抑え、冷たい風や雨を遮るための防寒用品です。薄くて軽く、コンパクトに収納できるため、防災持ち出し袋や通勤・通学用バッグにも入れやすいメリットがあります。

使用するときは、乾いた衣類を着たうえで、首から足元まで隙間ができないように包みます。寒さが厳しい場合は、毛布や衣類の外側からアルミブランケットを重ね、床には段ボールやマットを敷きましょう。

一方、アルミブランケットは蒸れやすく、薄い製品は破れやすいほか、動くと大きな音が出ることがあります。火気や電気設備へ近づけず、夏場は体へ密着させないことも重要です。

アルミブランケットだけですべての寒さに対応できるわけではありません。毛布、防寒着、寝袋、雨具などと組み合わせ、一人1枚を目安に準備してください。

購入後は一度広げ、包み方、音、サイズ、表裏を確認しておくと、災害時にも落ち着いて使用できます。

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